バンス米副大統領は10日放送の米FOXニュースで、ロシアが侵攻したウクライナ情勢を巡り、米国とロシア、ウクライナの3カ国の首脳による会談を調整する段階に来ていると述べた。トランプ米大統領とプーチン露大統領は15日に米アラスカ州で会談するが、バンス氏がこれに合わせた3者会談を念頭にしているのかは不明だ。
また、米国はロシアとウクライナの双方が受け入れ可能な解決策を模索していると説明。「最終的には、ウクライナもロシアも不満を抱くだろう」とも語り、双方が妥協する必要があるとの見方を示した。
バンス氏は「3人の首脳がこの戦争の終結についていつ話し合うことができるか、日程などの調整をする段階に来ている」と強調。一方で、米露首脳会談の前に、ウクライナのゼレンスキー大統領がプーチン氏と会談することには「生産的だとは思わない」として否定的な考えを示した。
また、米NBCニュースは9日、米政権が米露首脳会談に合わせて、ゼレンスキー氏をアラスカに招待をすることを検討していると報じた。ただ、最終決定はされていないという。
米政権はかねて3者会談に前向きだがプーチン氏は否定的で、米側は米露首脳会談の開催を優先している格好だ。これに対して、ウクライナやウクライナを支援してきた欧州は、頭越しで停戦交渉が進むことを警戒している。【ワシントン松井聡】
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