
スマートフォンの普及でオワコン(終わったコンテンツ)とも呼ばれたコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)の販売が持ち直している。2024年の出荷台数は7年ぶりの増加に転じた。一時的なブームにとどまらず、存在感を取り戻せるのか。
けん引役は20~30代
「スマホでは出せない自然なボケ感や色味が気に入っています」。昨夏コンデジを購入したという会社員の女性(26)はこう話す。「小さなかばんやポケットにも入る。ミラーレス一眼を使っていた時よりも持ち歩く機会が増えた」
6月下旬、東京都新宿区のカメラ専門店「マップカメラ」を訪ねると、最新機種から中古の希少モデルまで、国内外メーカーのカメラやレンズが並んでいた。
西肥卓哉セールスEC営業部長によると、売れ筋に変化が起きたのはここ数年。それまでレンズ交換式のミラーレス一眼が中心だったのが、23年ごろからコンデジも販売上位に食い込むようになった。
売れ筋は10万~20万円台の高級機。新品・中古とも品薄が続いており、入荷日に完売することも珍しくないという。購入層は…
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