巨人―中日(12日・東京ドーム)
相手が自ら作ったほころびを突いて一気に主導権を握った。巨人が0―0の三回に4点を先行した。
2死三塁。泉口友汰の打球は大きく弾んで二塁方向へ飛んだ。バウンドを合わせたはずの中日・田中幹也がまさかのファンブル。巨人が幸運な1点を得た。
2死一塁となって気落ちしたのか。マウンドにいたベテラン・大野雄大の制球が乱れる。カウント2ボールから、キャベッジがフェンス直撃の左越え適時二塁打を放った。
続く岸田行倫も失投を見逃さなかった。フルカウントから来た真ん中付近の直球を振り抜き左翼席への2ラン。プロ8年目で自己最多となる今季5本目のアーチをかけた岸田は「キャビー(キャベッジの愛称)がいい形でつないでくれたので、流れに乗っていけました。追加点が取れてよかったです」と喜んだ。
実は泉口の打席の直前、佐々木俊輔が1死一塁から右前打を放ちながらも、走塁判断を誤り、一、二塁間で挟まれてアウトとなっていた。拙攻で流れを手放しかねないところだったが、相手のミスで生まれた好機を巨人がしっかりと生かしてみせた。【岸本悠】
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