海外勢「買い越し」、アベノミクス期に匹敵 日経平均最高値の背景

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終値で史上最高値となった日経平均株価を示す大和証券ディーリングルームのモニター=東京都千代田区で2025年8月12日午後3時31分、幾島健太郎撮影
終値で史上最高値となった日経平均株価を示す大和証券ディーリングルームのモニター=東京都千代田区で2025年8月12日午後3時31分、幾島健太郎撮影

 日経平均株価が史上最高値を約1年1カ月ぶりに更新した。これまで最高値を付けた2024年7月11日以降、株価は乱高下し、トランプ米大統領の関税強化策に振り回されながらも「壁」を突破した。背景には何があるのか。

 12日午後3時半に終値が史上最高値を更新すると、大和証券(東京都)のトレーディングルームでは拍手が湧き起こり、社員らの顔に笑みがこぼれた。荻野明彦社長は「関税交渉が決着するなどして投資家に安心感が広がっている」と株高の原因を分析した。8日にピークを迎えた上場企業の4~6月期決算発表が市場予想よりも悪くなかったことにも触れ、年末には日経平均が4万4000円台に到達する見通しを示した。

 最高値更新を受け、SMBC日興証券の明渡則和専務執行役員も「関税の不透明感の後退」を挙げ、「徐々に晴れてきた」と歓迎した。来年7~9月には4万5000円台まで上昇する可能性も示した。

アベノミクス以来の「買い越し」も

 この1年、活況を取り戻した株式市場の背景には複数の要因がある。その一つが、海外投資家の積極的な買い支えだ。

 海外勢が買った株式の額が売った額を上回る「買い越し」は4月第1週から7月第4週まで17週続いた。12年11月から13年3月まで当時の安倍政権が掲げた経済政策「アベノミクス」への期待から18週連続で買い越しとなった時以来の長さだ。

 東京証券取引所が発表した7月第4週の投資部門別株式売買動向(東証と名古屋証券取引所の合計)によると、海外投資家は日本株を6023億円買い越し、17週の累計額は6・1兆円を超えた。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平氏は「最大の理由は…

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