北海道・福島のヒグマ襲撃1カ月 電気柵、ゴミ管理など対策継続

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住宅街に近い山林には電気柵が継続して設置される=北海道福島町で2025年8月12日午前8時29分、三沢邦彦撮影 拡大
住宅街に近い山林には電気柵が継続して設置される=北海道福島町で2025年8月12日午前8時29分、三沢邦彦撮影

 北海道福島町の住宅街で新聞販売店従業員の男性(52)がヒグマに襲われ、死亡した事故は12日で発生から1カ月が経過した。道が町全域に発出した「ヒグマ注意報」(11日まで)は解除されたが、町はクマを市街地に誘引させないゴミ出しのルール徹底を継続し、対策を続けていくという。

 道は男性の死亡事故が起きた7月12日、町全域に2022年5月の制度制定後、初となる「ヒグマ警報」を発出。18日にはクマ1頭が駆除され、DNA型鑑定の結果、男性を襲って死亡させた個体と判明した。このDNA型は21年に町内で女性を襲って、死亡させた個体とも一致した。

 「ヒグマ警報」は「ヒグマ注意報」に引き下げられたが、町と町内会連合会は市街地にクマを近づけないようゴミ出しのルール徹底を確認。花田春夫町内会連合会長は「クマが市街地に出没するのは初のケース。町内会として注意喚起したい」と話す。

 町はクマの市街地への侵入を防ぐ電気柵を山際の計約2キロに設置し、クマが潜むことを防ぐための草刈り作業も進めた。町の担当者は「町民のゴミ出しへの意識は変わったと感じる。今後も定期的に周知し、クマが冬眠する前の秋までは電気柵の設置を継続して対策したい」としている。

 道南では上ノ国町で、ヒグマによる農作物被害が相次ぎ「ヒグマ注意報」(22日まで)を発出中。隣の江差町でも農作物被害が相次いでおり、道は12日に「注意報」(9月11日まで)を発出した。【三沢邦彦】

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