GDP4~6月期プラス成長 トランプ関税発動後も輸出は2%増

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内閣府が入る中央合同庁舎8号館=東京都千代田区で2021年1月19日、赤間清広撮影 拡大
内閣府が入る中央合同庁舎8号館=東京都千代田区で2021年1月19日、赤間清広撮影

 内閣府が15日発表した2025年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価の変動を除いた実質で前期比0・3%増となり、この状態が1年続いた場合の年率換算は1・0%増だった。トランプ米政権による関税措置が本格発動した4月以降も、企業が関税分を値引きするなどの措置で影響を緩和。輸出は2・0%増となり、プラス成長に寄与した。

 内閣府は同日、マイナスだった1~3月期の実質GDPを前期比0・1%増のプラスに改定。この結果、4~6月期は5四半期連続のプラス成長となり、伸び率も拡大した。

 GDPの過半を占める個人消費は前期比0・2%増。例年より早い気温上昇による夏服の需要増や自動車の購入増がプラス成長に寄与した。好調な企業業績を反映し、デジタル化や省力化投資が伸びるなど設備投資も1・3%増と5四半期連続プラスで堅調だった。

 アジア向け半導体関連の電子部品の輸出が伸びるなどして輸出は2四半期ぶりにプラスに転じた。4月以降、米国向けの自動車と関連部品には計27・5%の関税が課せられているがメーカー各社は対米輸出価格を約2割引き下げることで輸出量を維持した。一方、自動車の値下げや円高・ドル安の影響で名目は0・8%減となった。

 輸入は原油や天然ガスの購入増などで0・6%増となったが、輸出の伸びが輸入の伸びを上回った。GDP全体への影響度合いを示す寄与度は、輸出から輸入を差し引いた「外需」が0・3%分成長率を押し上げた。内需は0・1%分押し下げた。【高田奈実】

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