全国高校野球選手権大会は第11日の16日、阪神甲子園球場で3回戦があり、前回大会覇者の京都国際が尽誠学園(香川)に3―2で勝ち、2年連続で準々決勝に進んだ。
京都国際の小牧憲継監督は試合後、逆転勝利をつかんだ選手をたたえ、SNS(交流サイト)上で相次いでいる高校への中傷をめぐる質問にも答えた。
京都国際・小牧憲継監督
<終盤に勝負強く逆転勝ちした>
「もつれた試合を全員でひっくり返すんや」っていうことを言い続けてきた。春までそれができなかったんですけどね。夏に向けてようやく、チーム全員で戦う姿勢が見えてくるようになりました。こういう試合をものにするから面白いんですよね。
気持ちの部分がなかなか出せない3年生だったが、(優勝した)去年の先輩が向かっていく姿を見て、「俺たちも負ける訳にはいかない」と、ひるまず立ち向かった。1年間の成長を感じた。
<小川礼斗(らいと)選手が逆転適時打を放った>
小川が打席に入る前に、腹をくくって勝負にいける子なので、「もしかしたらやってくれるかな」という気がした。
これまでは力んで自分のスイングを貫けなかったが、成長した。とにかく次につなげるという気持ちで、よく食らいついてくれた。
<先発の背番号10、酒谷佳紀がよく投げた>
もっと緊張すると思ったが、投げる前からいつも以上に気合がみなぎっていた。安心して見ていた。
甲子園を勝ち上がっていくために1人で投げ抜ける時代でもない。絶対に(投手の)枚数は多い方がいい。初登板ながらしっかり投げきってくれた。
<六回からエースの西村一毅(いっき)投手を投入した>
できれば七回から西村というプランは崩れたが、(逆転されて)逆に選手のスイッチが入ったかな。
西村はこれまで逃げたり、諦めたりしてしまう時がある弱い子だったが、去年の3年生が支えてくれて、今年は自分がその立場になった。
最終回も3者連続三振で「絶対打たせないぞ」という気持ちがすごく伝わってきた。投げているボールもそうだが、精神的にすごく大人になって、野球選手になってきました。
<連覇という重圧がある>
去年は去年で、もう割り切っています。王者より、今年は挑戦者のつもりで。入学してきた時から力のない学年と言われ、秋も春も(大会で)結果が出なかった。とにかく、うちよりも強い相手に食らいつくことにフォーカスしています。
<SNS上で校歌が韓国語であることなどを巡り、中傷が見られる>
僕は野球に集中しているので、(SNSを)見てもいないです。
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