国連にAIの国際科学パネルを新設 40人で構成 総会で決定

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ニューヨークの国連本部=2023年7月3日、八田浩輔撮影 拡大
ニューヨークの国連本部=2023年7月3日、八田浩輔撮影

 急速に進化する人工知能(AI)の国際ガバナンスをめぐり、国連総会(193カ国)は26日、国連内に各国の専門家を集めた独立した国際科学パネルの設置を正式に決めた。40人で構成し、AIの便益やリスクについて既存の科学研究から得られた最新の知見を評価し、年次報告書にまとめて公表する。活動は非軍事分野に限定する。

 国際科学パネルを新設する方針は、多国間協力の再構築を掲げた昨年9月の「未来サミット」で各国が合意し、具体的な組織の構成や役割についての調整を続けてきた。

 また、パネルとは別に政府関係者や民間を含む幅広い利害関係者を巻き込んだ対話の枠組みも新たに国連内に設けることも決まった。持続可能な開発目標(SDGs)への貢献やデジタル格差の解消などAIを用いた国際協力を中心に議論し、2026年夏にジュネーブで最初の会合を開く。

 グテレス事務総長は、総会の決定を「重要な前進」だと歓迎する声明を発表。「科学パネルは、最先端のAI研究と政策立案の重要な架け橋として機能する」と指摘した。【ニューヨーク八田浩輔】

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