戦後80年・わが人生 今の「わたし」から始めたい 作家・落合恵子さん

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 <わたしたちはいつだって何かに少し遅れて、あるいは少し早すぎて、間に合わない世代だった>

 作家の落合恵子さん(80)が2022年につづった小説「わたしたち」に、こんな一節がある。1945年生まれの女性4人の人生を描いた作品だ。

 暑い日差しに汗が噴き出る8月上旬、東京・吉祥寺駅から数分歩くと、落合さんが主宰する子どもの本の専門店「クレヨンハウス」がある。朝顔やルリマツリが茂る玄関で、落合さんがいとおしそうに緑を見つめる。

 1階のオーガニックレストランで、早速冒頭の一節の意味を尋ねた。「人ってみんなそうなのかもしれません、どの世代も。何かに遅れているようで、何かに早すぎているようで。終戦の年の45年生まれは、大きな意味でこれを適用できる。世の中が大きく動いているのに、それを見て、体感しているのに、その真ん中にはいない、というはぐれ感があった私たち」

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