政府、太陽光パネルのリサイクル義務化断念へ 制度の枠組み定まらず

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首相官邸=2025年7月22日午前10時20分、平田明浩撮影 拡大
首相官邸=2025年7月22日午前10時20分、平田明浩撮影

 政府は、使用済み太陽光パネルのリサイクルを義務化する制度の創設を断念する方針を固めた。今後、耐用年数を過ぎた太陽光パネルが大量発生することから環境省と経済産業省が検討してきたが、リサイクル費用の負担者について制度設計の枠組みが定まらなかった。29日に発表する。

 両省は、原則として太陽光発電設備の解体費用を所有者に、太陽光パネルのリサイクル費用を製造者(海外製造分は輸入販売業者)にそれぞれ負担させる法案を今年の通常国会に提出しようとしていた。しかし内閣法制局から、所有者が費用を負担する自動車や家電など、他のリサイクル関連法と整合性が取れないとの指摘を受けていた。

 関係者によると、代替案として、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の発電事業者にリサイクルに関して報告を義務付けることなどを検討する。補助金交付について定めた推進法や、努力義務を課す促進法などの案も浮上している。

 パネルの耐用年数は一般的に20~30年とされる。環境省によると、パネルの廃棄量は2040年代にピークを迎え、年50万トンに迫るとみられている。【大野友嘉子】

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