
リストの難曲「ラ・カンパネラ」を独学で習得し、「奇跡のピアニスト」と呼ばれるようになった佐賀県佐賀市のノリ漁師、徳永義昭さん(65)のコンサートが、粕屋町のサンレイクかすやであった。パチンコ通いを絶って練習に励んだ徳永さんはピアノに加え、新たに始めたサックスやバイオリンも披露した。
徳永さんはピアニストのフジコ・ヘミングさん(2024年4月に死去)の影響を受けて52歳でラ・カンパネラに挑戦。テレビ番組で取り上げられて一躍有名になり、徳永さんがモデルとなった映画も今年公開された。

コンサートは県退職教職員協会粕屋支会が主催し、約400人が集まった。徳永さんはステージで「椅子に座り慣れていない漁師が毎日8時間ピアノを練習できたのは、それまで毎日8時間パチンコ台の前に座っていたから」と笑いを誘った。
そのうえで、練習を挫折しなかったのはピアノ講師の妻の教え子との約束があったからと明かし「自分だけで努力しても途中でやめられる。皆に言えば後に引けないし、夢がかなった時の喜びは何倍にもなる」と話した。
徳永さんは還暦を過ぎて始めたというサックスやトランペット、練習中のバイオリンの演奏も披露。「何歳になっても夢に向かって挑戦することを死ぬまで実践していく」と語ると、大きな拍手が送られた。【平川昌範】
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