映画が戦時下で国家にどう統制され、戦後に戦争をどう描いたかをひもとく「平和を願う 戦争映画資料展」が、北九州市門司区の松永文庫で開かれている。入場無料で10月5日まで。
松永文庫がある旧大連航路上屋は1929(昭和4)年に国際航路のターミナルとして建設され、戦時中に多くの兵士を戦地へ送り出した。その歴史を踏まえ、所蔵資料を通して戦争の記憶を語り継ごうと、2014年から毎年開催している。
会場には戦争に関する映画のポスターやチラシなど130点を展示。国民動員や戦争協力へのメッセージが織り込まれたプレスシートや、戦意高揚手段として活用されたプログラムやチラシなど貴重な資料が並んでいる。
ポスターは邦画、洋画含めて68点。邦画は「土と兵隊」(1939年)以降のものを年代順に掲示しており、原爆を題材にした「黒い雨」、沖縄戦の悲劇を描いた「ひめゆりの塔」、アニメ映画の「火垂るの墓」などがある。物資不足の戦時下ではB3判だったポスターが、戦後はB2判に大型化するなどの変遷も見て取れる。
室長代理で学芸員の凪恵美さん(53)は「現物が見られる機会は少なく貴重。いろいろな世代の人に見てもらい、平和について考える機会になれば」と話している。問い合わせは松永文庫(093・331・8013)。【斎藤毅】
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