浦井健治 小池徹平 「魅せられる世界を届けたい」 ミュージカル「ある男」 時空超え表現

浦井健治 小池徹平 「魅せられる世界を届けたい」 ミュージカル「ある男」 時空超え表現

 「この舞台」で「この2人」にしか描けない「ある男」の世界がある。  平野啓一郎の同名小説を原作にしたミュージカル「ある男」が8月から、東京建物Brillia HALL(東京・池袋)を皮切りに、全国各地で上演される。ダブル主演を務めるのは、約8年ぶりの共演となる浦井健治と小池徹平。「ミュージカルだからこそ魅せられる世界を届けたい」と...
三島由紀夫テーマにグループ展 魂の昇華、絶望 思索重ね 『豊饒の海』『仮面の告白』を表現

三島由紀夫テーマにグループ展 魂の昇華、絶望 思索重ね 『豊饒の海』『仮面の告白』を表現

 今年、生誕100年を迎えた三島由紀夫(1925~70年)の作品をテーマにしたグループ展「永劫(えいごう)回帰に横たわる虚無 三島由紀夫生誕100年=昭和100年」が東京・表参道のGYRE GALLERYで開催されている。国内外の現代美術作家らが『豊饒(ほうじょう)の海』『仮面の告白』などをテーマに、三島の世界観を描き出す。  紹介...
東山彰良さん(作家) 諦め悟るための冒険描く 毎日新聞連載小説『三毒狩り』を刊行

東山彰良さん(作家) 諦め悟るための冒険描く 毎日新聞連載小説『三毒狩り』を刊行

 東山彰良さんが本紙で2023年8月から約1年半連載した長編小説『三毒狩り』(上・下)が毎日新聞出版から刊行された。処刑され、地獄に落ちた一人の青年が現世とあの世を冒険する中でたどり着いた場所。それは東山さん自身が「あこがれている一つの境地」だと言う。  舞台は1964年、中国・山東省。青年・佟雨龍(とううりゅう)は赤ん坊の頃、養父...
脱・自己表現、伝える被爆 土田ヒロミさん写真展 大阪

脱・自己表現、伝える被爆 土田ヒロミさん写真展 大阪

 ピンクと紫の花柄のワンピース、8時15分で針が止まった懐中時計、ほほえむシャーリー・テンプル人形――。広島平和記念資料館(広島市)に収蔵された被爆者の遺品や資料を40年以上撮影し続ける写真家、土田ヒロミさん(85)の写真展「ヒロシマ・コレクション―1945年、夏。」が、大阪市北区の中之島香雪美術館で開かれている。被爆から80年の節...
/141 辻村深月 画 佐伯佳美

/141 辻村深月 画 佐伯佳美

『一般的に、審査が通りやすくなるのは家賃の三倍以上の月収があることだとされていて、鹿島さんの場合はそこはクリアしています』  凌生の月収は十八万円ほどだ。それに賞与がついて、年収は二百三十万円が少し欠けるくらい。思わず声が出る。 「じゃあ、どうしてだよ」 『収入の額というより――ひょっとしたら、これまでのお支払い記録の履歴によるもの...
戦後80年 各館の試み 記憶の表現、再考 東京国立近代美術館/広島市現代美術館/長崎県美術館

戦後80年 各館の試み 記憶の表現、再考 東京国立近代美術館/広島市現代美術館/長崎県美術館

 戦後80年を迎え、各地の美術館でも戦争を見つめ直す展覧会が開かれている。戦争はいかに表され、現代の美術家は今、何を表現するのか。各館の試みを紹介したい。  戦後、米国に押収され、1970年に「無期限貸与」という形で日本に返還されたプロパガンダの「作戦記録画」(戦争画)。計153点を保管する東京国立近代美術館では、「コレクションを中...