
自動車販売会社の岩手トヨタ自動車(盛岡市)のエンジニア3人が今月、海外ラリーに初挑戦する。同社が支援するプロドライバーの塙郁夫さん(65)とともに3人は1日、同社盛岡店で壮行会に臨み、社員たちから大きな拍手で送り出された。高萩正常務は「ドライバーを支え、優勝に貢献してほしい。日ごろ培った技術力とチームワークを発揮して、好成績を収めて戻ってくることを願っている」と激励した。【山田英之】
岩手トヨタは2023年から国内ラリーにエンジニアの派遣を始めた。海外ラリー参加は今回が初めて。出場するのはタイのパタヤを8日にスタートするアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2025。16日までの8日間に約3200キロを走行する。

派遣するエンジニアは、整備技術を競う社内コンクールの上位入賞の中から選出。宮古店の獅子内滉平さん(31)、平泉店の佐藤雄輝さん(31)、久慈店の宮野慎也さん(26)の3人が選ばれた。
獅子内さんは「うれしさと緊張が半々。一般の車では起きないような不具合も発生すると思うが、協力して8日間戦い抜きたい。チームを優勝に導きたい」と抱負を語った。
佐藤さんは「積み重ねてきた知識を発揮して、ドライバーをサポートしたい。整備士の業界を盛り上げたい」と言う。国内ラリーに参加した経験を持つ宮野さんは「学生のころからモータースポーツをやりたかった。自分たちが結果を残すことで、日本でもラリーを認知してもらい、地元を活気づけられる競技として広めたい」と語った。

ドライバーの塙さんは「ラリーでは技術的なことを教わるよりも、人間力を鍛えることがメイン。指示を待つのではなく、今何ができるのか、どうやるのがベストなのかを自分で考えて臨機応変に動く必要がある。ラリーの初日と帰国する時ではエンジニアの顔つきが変わっている」と3人の成長に期待している。
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