全国公開から1か月、興行収入56億円を突破した映画『国宝』で梨園の妻を演じた寺島しのぶ(52)。“人間国宝”7代目・尾上菊五郎(82)の娘として、歌舞伎の家系で生まれ育った寺島が同作のクオリティを支えていたとの声も多い。
そんな寺島は7月13日、自身の「Threads(以下、スレッズ)」を更新。2023年に息子・尾上眞秀(まほろ)(12)が歌舞伎役者として初舞台を踏んだ際、仏紙『ル・モンド』が特集した紙面を無言で投稿。寺島は昨年3月に全く同じ画像をインスタグラムに投稿しており、突然の再投稿だった。芸能関係者が語る。
「寺島さんは2007年、フランス人アートディレクターのローラン・グナシアさんと結婚。梨園では異例の国際結婚だと話題になりました。その後、2012年に眞秀さんを出産。
寺島さんは、男の子が生まれたら歌舞伎役者として育てるつもりがあったそうで、実際、眞秀さんは4歳で初お披露目、10歳で『尾上眞秀』に名を改めて初舞台。日本とフランㇲに国籍を持つ史上初の歌舞伎役者となりました」(芸能関係者)
寺島が再投稿した『ル・モンド』紙面で、眞秀は〈東京の大舞台で公式にデビューした初の外国人俳優。400年の歴史を持つ伝統的な男役の演劇芸術に革命を起こす〉と紹介されていた。
この投稿の約1週間前に寺島は、息子が映画『国宝』を鑑賞したことをスレッズで報告していた。〈感想は言ってくるまで黙っていたら、突然、“てかさ、お母さんの役、まんまやん!”って一言〉〈で、その後、“歌舞伎界ってそこまで残酷じゃない気がする。”とも言っていた〉とも綴っていたが、前出・芸能関係者は、仏紙の画像を投稿した背景には、映画を観た息子への想いがあったのではないかと話す。
「歌舞伎の世界では“男系継承”が一般的なため、“女系出自”の役者が大成するのは非常に稀。映画『国宝』は歌舞伎役者の“血”か“芸”かを問う物語で、眞秀さんがこの先歩んでいく道と重なる部分が多いように思えます。自身も歌舞伎の世界に憧れながら、女性であることを理由に諦めざるを得なかった寺島さんは、息子に対して並々ならぬ想いがあることでしょう。
本作の舞台挨拶では『世襲も大事だが、スターが出たら育てていこう』ともコメントしていた寺島さん。“女系出自で外国籍を持つ歌舞伎役者”という存在は唯一無二ですが、伝統を重んじる世界で成功できるかは未知数です。映画を通して、一流の歌舞伎役者に育てていく“覚悟”がより強くなったのかもしれませんね」(同前)
寺島親子が共に歩む、“国宝級”役者への道のりはまだ始まったばかりだ──。
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