高校野球・夏の甲子園1回戦(5日)
○創成館(長崎)3―1小松大谷(石川)●
敗れはしたが昨夏の経験が何物にも代えがたかったことを聖地で証明した。
独特の緊張感に包まれた開幕試合。先手を取ったのは小松大谷だった。
昨夏の甲子園で打率5割をマークし16強入りに貢献した1番・嶋田空駕(くうが)が一回、「狙っていた」と3球目の緩い変化球を左前に運んで出塁。2死三塁となって4番・江守敦士の中前適時打で先制のホームを踏んだ。
相手先発の不安定な立ち上がりを逃さなかった。
初の夕方開催となった開会式の直後で、試合開始は予定の午後5時半を回って始まった。
「硬さとか特別な感じがあるのかな」。そんな西野貴裕監督の心配をよそに選手たちは落ち着いていた。
それも昨夏に明豊(大分)、大阪桐蔭といった甲子園常連校を破った経験があったからだった。
嶋田は涙を見せることなく、言った。「この大舞台に立ったことを、これからの野球人生に生かしたい」【村上正】
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