福岡県大刀洗町の中山哲志町長は5日、町議会の調査特別委員会(百条委)に証人出席した後に記者会見し「百条委の運営に疑義がある」として弁護士らによる第三者調査委員会の設置を表明。議会と全面対決する姿勢を示した。
百条委は昨年12月に公金支出の事務などの調査を目的に設置され、この日まで15回開かれた。旅費不正請求のほか、農産物や手芸品販売をしている「大刀洗マルシェかてて」の経理を調査。運営者がはっきりしないことや、運営に必要な物品を購入した領収書を保存していないことなどが浮上している。
記者会見で中山町長は「百条委には強力な強制力があり、公金支出では調査範囲が広すぎる。対応する職員が疲弊しており、百条委調査に名を借りた職員への人権侵害だ」と主張。弁護士2人、税理士2人による第三者調査委設置に向けて委員に依頼し、「かてて」経理問題の他、百条委の運営について検証してもらうと表明した。
百条委は、24日午前10時から役場隣の大刀洗ドリームセンターで町民との意見交換会を予定。9月議会で中間報告をまとめ、年度内に最終報告を出すことにしている。【前田博之】
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