ヒグマ生息数、推定1万1600頭に 統計開始から初の減少 北海道

Date: Category:社会 Views:1 Comment:0

2022年4月の早朝、ウトロ漁港近くに姿を見せたヒグマ=斜里町で、貝塚太一撮影 拡大
2022年4月の早朝、ウトロ漁港近くに姿を見せたヒグマ=斜里町で、貝塚太一撮影

 北海道内のヒグマの推定生息数が2023年末時点で1万1600頭となり、前年から500頭減った。道は34年まで毎年1254頭を捕獲して同年の推定生息数を8220頭にするとの目標を示し、「ヒグマの出没が社会問題となっていなかった時期の状況を目指す」としている。

 1991年の統計開始以降、減少するのは初めて。23年度に過去最多の1804頭を捕獲した影響とみられる。

 道ヒグマ対策室が5日、道議会環境生活委員会で説明した。生息数は道立総合研究機構が構築した動態モデルを使って計算。22年末時点の生息数は昨年度の計算値から100頭減った。

 地域別では、日高・夕張が4060頭で最も多く、道東・宗谷西部2250頭、渡島半島2120頭と続いた。

 道内では7月12日未明、渡島半島の福島町で男性が襲われ死亡する事故が発生。道は初めてヒグマ警報を発令した。町内で数日前からヒグマが複数回目撃されていたにもかかわらずヒグマ注意報を出していなかったことについて、道は市町村や有識者から意見を聴取し、制度の見直しを検討するという。

 対策室は「ゴミや農作物に執着した個体が人とのあつれきを起こしている」とし、誘引物の適切な管理、下草の刈り払いなどのヒグマが出没しづらい環境づくりを呼びかけている。【片野裕之】

Comments

I want to comment

◎Welcome to participate in the discussion, please express your views and exchange your opinions here.