英国のパブリックスクール(名門私立校)・ゴードンストウン校の和歌山市への進出を巡り、同市役所で6日、誘致に関する協定締結式があった。協定を結んだのは、日本での運営を担う学校法人OCC(大阪市)と土地・建物の開発整備を行うサンヨーホームズ(同)、南海電鉄(同)と和歌山市。2027年9月の開校に向け、連携しながら準備を進めていく。
同校の国内への進出意欲を知り、沿線への誘致を検討していた南海電鉄が市に打診。南海電鉄和歌山大学前駅近くの旧ノーリツ鋼機センタービル(和歌山市梅原)を含む用地を活用することとし、4者の協定の枠組みを固めたという。
この日は、同校の姉妹校となる「ゴードンストウン・スクール日本校(仮称)」を市内に開設する方針が正式に発表され、南海電鉄の遠北光彦・代表取締役会長は「学校ができると街が変わる。教育だけでなく、街が活性化するような開発につなげたい」と述べた。
ゴードンストウンの最高経営責任者のパメラ・ミュア氏は「勉強だけでなく奉仕活動も大切にするのがゴードンストウンの特徴で、和歌山市にはよく似た自然環境がある」と説明。尾花正啓市長は「市の国際教育にとって新たな扉。海外で活躍する方を輩出するとともに、地域との交流で多様な価値観を学べる効果は大きい」と期待した。
独自のカリキュラムとなるため、学校教育法で定める中学校や高校などの「1条校」ではなく各種学校の扱いとなる見込み。募集要項の公開は今年秋ごろを予定している。【安西李姫】
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