東京都大田区選挙管理委員会が7月の参院選で無効票を水増ししていた問題で、区は7日、記者会見を開き、水増しについて謝罪した上で、「誰が判断したか特定できていない」として職員への聞き取り調査を続ける考えを示した。公職選挙法に抵触する可能性もあるみて警視庁に相談したことも明らかにした。
会見の冒頭、鈴木晶雅区長は「この度の不祥事により多大なご心配とご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」と謝罪した。
区の説明によると、7月20日から21日未明まで続いた開票作業で、投票総数に対し、実際の票数が選挙区で2590票、比例代表で2588票少なかったことから、それぞれ同数の無効票があったことにして帳尻を合わせたとみられる。誰が水増しを判断し、実行したかは不明だという。
一方で、区選管事務局長は票数の食い違いについて報告を受けていたといい、事務局長の指示で行われた調査で、不在者投票者数の一部を二重計上していたことが食い違いの原因と判明。事務局長は聞き取りに対し、「いずれ訂正・発表しなくてはと考えていたが、仕事に忙殺され余裕がなかった」と話しているという。区は詳しい経緯を調べている。【原奈摘】
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