生活保護を利用している人や、外国人に対するバッシングがあります。なぜそんなことをするのでしょうか。生活困窮者支援に取り組み、「生活保護と外国人」(明石書店)の著書がある、つくろい東京ファンド事務局長の大澤優真さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】
◇ ◇ ◇
――最近の状況をどうみていますか。
◆私は在留資格が得られず非正規滞在となった仮放免の人たちなど外国人の支援もしているので、外国人へのバッシングがあることは以前から感じています。
けれども、2025年のはじめごろに国民民主党や参政党がとりあげるようになってから、これまでとは違うレベルで強くなっているように思います。
群馬県桐生市で、生活保護費を1日1000円ずつ手渡しするなどの異常な運用があったことについても、「桐生市は悪い」としたうえで、なぜかその次に外国人が攻撃されることがあります。
25年6月には国が生活保護基準を1割引き下げたことが最高裁で違法とされましたが、それについても、裁判の内容とは直接関係のない外国人が攻撃される現象がおきました。
意図的に排外主義あおる政治家
――なぜそうなるのでしょうか。
◆一つは外国人と身近に知り合うことがない人たちがいて、事実誤認や誤った先入観があります。
もう一つは政治家です。私はこの人たちのなかには…
この記事は有料記事です。
残り756文字(全文1312文字)
Comments