さかなクン推薦、目からうろこの魚図鑑 異色の鮮魚店主が監修 千葉

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「本を片手に魚屋をのぞいてほしい」と話す森田釣竿さん=千葉県浦安市で2025年7月28日午後2時26分、石塚孝志撮影 拡大
「本を片手に魚屋をのぞいてほしい」と話す森田釣竿さん=千葉県浦安市で2025年7月28日午後2時26分、石塚孝志撮影

 千葉県浦安市の鮮魚店「泉銀」の3代目店主、森田釣竿さん(51)が監修した「魚屋の名物店主が教える おいしい魚まるみえ図鑑」(税込み1650円)が話題になっている。生態をまとめた普通の図鑑と違い、魚屋としての知識や経験を生かし、おいしい魚の選び方や食べ方、豆知識まで解説しており、出版したKADOKAWAは「夏休みに親子で楽しめる」と紹介している。

元バンドマンの店主

 森田さんは夜はロックバンド「漁港」のボーカリストとして、魚の魅力を訴えてきた異色の鮮魚店主だ。テレビ番組でタレントのさかなクンと共演するなどメディアにも多く出演する。さかなクンは今回の図鑑を「読めば目からうろこ 大漁でギョざいます!」と推薦している。

 図鑑は144ページで、食べ物や自然を描くのが得意なイラストレーター、わたなべみきこさんがイラストを担当した。5月に発売されて話題になり、大手通販サイトのレビューで「子どもと一緒に読んで話が弾みました。食育にもぴったりな一冊です」などの感想が寄せられている。

おいしい魚の見極め方紹介

 紹介するのはサケやアジ、タイ、マグロなどのおなじみの魚から、ウツボやカワハギ、マンボウといったちょっと珍しい魚まで、30年以上魚屋をしてきた森田さんが厳選した74種だ。

 そのうち50種類は見開きのページで解説し、生態だけではなく、食材としての特徴や魅力も分かるようになっている。調理のしやすさ、味わいも各5段階で評価し、おいしい食べ方も掲載した。

 また鮮魚店主だからこそ分かる、新鮮でおいしい魚を見極めるポイントが種類ごとに載っているのもこの図鑑の魅力の一つだ。例えばイカは「ピカピカで茶色いものを選ぶべし!」などと説明されている。

 マグロのネギトロは、中骨のまわりについている身などをスプーンで「ねぎ取る」ことから名付けられ、野菜のネギは無関係――こうした魚ごとの豆知識も盛り込んだ。

「本を片手に魚屋へ」

 KADOKAWA編集者の信田康平さんは「まるで店頭で魚屋さんに語りかけてもらっているような感覚で、親子で楽しく読んで魚を食べてみたくなるような本を目指した」という。

 森田さんは「楽しくておいしい店を目標にしてきた泉銀のようなにぎやかな図鑑です。ぜひこの本を片手に、魚屋やスーパーに足を運んで、並んでいる魚をのぞいてみてほしい」と話している。【石塚孝志】

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