高校野球の将来を考える「高校野球200年構想ミーティング 2025夏」が8日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場に隣接する商業施設「甲子園プラス」であり、地方で取り組む野球の普及、振興策の先進的な事例が報告された。
島根県高校野球連盟は子ども向けの普及活動「1校1園活動」を紹介。高校近くの保育園などに部員が出向き、野球教室を企画、運営し、地域貢献も兼ねている。
島根県高野連の山崎慎司専務理事は「島根県はプロ野球チームもなく、大きな大学野球(リーグ)もないので高校野球の役割は大きい。高校生が子どもたちのヒーローになってくれれば」と期待を込めた。
和歌山県高野連は「監督部会」が主催した振興事業「ちびっこやきゅうチャレンジ」を報告。県内の部員が過去9年で500人以上減るなど、減少に危機感を覚えた指導者たちが活動を支えた。参加した市和歌山の川辺謙信選手は「ちびっこやきゅうを通して、野球の楽しさを見つけることもできた。もっと規模を大きくして盛り上げていきたい」と意欲を示した。
高校野球200年構想は日本高野連、毎日、朝日両新聞社の3者が野球の普及などに取り組む事業。2024年度から、登録部員数が1000人を下回る鳥取、徳島、高知の3県への支援事業を実施しており、今回は3県の活動のために他県の事例を共有した。【長宗拓弥】
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