
高校野球で今春のセンバツ大会を制した横浜は激戦の神奈川大会を勝ち抜き、夏の甲子園では大阪桐蔭以来、史上2校目となる2回目の春夏連覇を目指す。後輩たちの活躍を祈るのが、2年前の主将で現在は国学院大で活躍する緒方漣選手(20)。その目に母校はどう映るのか。恩師の村田浩明監督(39)とのエピソードなど「横高」への思いを語った。【聞き手・長宗拓弥】
<2年前の横浜の主将で、現在は国学院大でプレーする緒方漣選手のインタビューを2回に分けて届けます>
・後輩、恩師へ「横高」への思い
・「踏み忘れ」で消えた甲子園、あの夏を語る
流れる村田イズム
――自身が3年生の時の1年生が最上級生になりました。主将の阿部葉太選手ら世代屈指の実力者を擁し、春夏連覇に挑みます。
◆正直、あの頃はセンバツで優勝するくらい強くなるとは思いませんでした。村田監督は入学前から良い選手が集まると期待していましたが、3年生から見た1年生はまだ力の差がありましたね。線が細い子や、メンタル的にひ弱で力を発揮できない子もいました。
自分たちの代では阿部こそスタメンで出場していましたが、今のような豪快さはなく、ちょこんとヒットを打つタイプでした。(現エースの)奥村(頼人選手)も良い投手でしたが、球速もまだまだでメンバー入りできませんでした。
――飛躍の背景には何があったと思いますか?
◆自分たちは村田監督の就任2年目に入学し、改革のさなかにあったと思います。練習メニューや日々のスケジュールなどは細かくなり、(1年夏の甲子園の2回戦で)智弁学園(奈良)に負けてからは朝練も始まりました。
寮での生活態度や学校生活も含めていろいろと見直されました。阿部の世代は村田監督の「イズム」や確実に1点を取る野球が自分たちの世代より浸透していると感じています。
圧倒的に勝つ必要…
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