高校野球・夏の甲子園1回戦(9日)
○明豊(大分)6―2市船橋(千葉)●
後輩との競争が原動力だ。明豊の2年生、藤翔琉(とう・かける)が、先制打を含む3打点の活躍を見せた。
三回2死二、三塁。2球目の真ん中に来た直球を中堅に鋭くはじき返し、先制の2点適時打とした。
五回にも4点目をもたらす適時二塁打。「相手ピッチャーの真っすぐが強かったので、呼び込んでセンター返ししようと思っていました」。狙い通りの打撃に、満足げにうなずいた。
藤は今大会で背番号「6」を付けるが、この試合は三塁手で先発した。遊撃に入ったのは15番の1年生、川口琥太郎だった。
藤自身は三塁の守備経験もあり、「任せられたところで自分のプレーをするだけ」と冷静に語る。ただ、お互いに意識し合う存在でもある。
六回の適時打を含む2安打を放った川口について藤は「バッティングに関しては天才的。一緒に成長していきたい」。川口も「(藤の)良いところを吸収して、食らいついていきたい」と話す。
明豊は今大会で最長の5年連続出場。下級生の活発な競争が、その強さを支えている。【深野麟之介】
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