
7月にあった参院選の投票率は選挙区と比例代表のいずれも58・51%で、前回2022年参院選(選挙区52・05%)よりも6・46ポイント上昇した。参院選の投票率が50%台後半となるのは、57・92%だった10年以来だ。どのような層が投票率を上げたのか。そして、それはなぜか。毎日新聞が7月26、27日に実施した全国世論調査から読み解く。
若年層と50代
調査では、今回だけでなく前回参院選も含めて投票に行ったかを尋ねた。「前回も今回も行った」は73%、「前回は行かなかったが、今回は行った」は8%、「前回は行ったが、今回は行かなかった」は5%、「前回も今回も行かなかった」は10%。このうち「前回は行かなかったが、今回は行った」層に着目した。
この層の内訳をみると、18~29歳が約3割と最も多く、次いで2割強あった50代だった。それ以外の年代でも1割弱~15%程度あり、若年層と50代を中心に幅広い年代で投票率を押し上げたようだ。
18~29歳が今回、選挙に行ったのは、新しく有権者になった人たちがいることに加え、各党がSNSに力を入れ、投票率が低いとされる若年層に向けた発信を強化したからだろう。調査で「参院選の投票で最も参考にしたメディアは何か」を尋ねたところ、「前回も今回も行った」層では、新聞20%▽テレビ35%▽(X<旧ツイッター>などの)文章投稿型SNS9%▽(YouTubeなどの)動画投稿型SNS13%▽選挙公報20%だったのに対し、「前回は行かなかったが、今回は行った」層は、…
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