局の上層部にも顔が利く存在
大物タレントAは誰なのか――。
芸能界が騒然となっている。7月23日配信の『NEWSポストセブン』が伝えたもので、某民放キー局がAに関して
「社員、スタッフ、その他関係者へのハラスメント行為を見たことはありますか?」
などとアンケート調査を実施したというのだ。
結果については不明だが、Aはかねて現場で
「それは違うだろ!」
などと声を荒らげるため、若手スタッフは萎縮。Aの楽屋を訪問することは苦痛になっているという。
このタレントAは取材の結果、ベテラン男性タレントであることが判明。芸歴は長く、バラエティ番組を主戦場に活躍している。事情を知る芸能プロ関係者の話。
「冠番組を持つほどではなく、司会者というよりMCをサポートする席に座ることが多い。地頭の良いタイプで、場の空気を読んで的確な“返し”ができるタレントとして重宝されている。多趣味で芸能界の交友関係も広い」
ただし、本人に悪気はなくとも、荒っぽい言動が空気を変えることもあったという。
「スタッフに説教することなんかしょっちゅう。局の上層部とも顔なじみが多いため、多少横柄にふるまっても誰も文句は言えない。番組MCを差し置いて、Aが現場を仕切っているような感じですね」(同・芸能プロ関係者)
さらにはこんな話も。
「Aさんは芸能一家なのですが、ある共演者が別の番組でAさんの家族の一人のことを話題にした。そのことが気に食わなかったのか、Aさんはその共演者を降ろすよう番組側に強く申し入れた。MCもスタッフもAさんに気を使うあまり、その共演者は結局、番組から降りることになりました」(番組スタッフ)
まさにやりたい放題だったA。だが、テレビ業界は、元タレント中居正広氏(52)や元TOKIO国分太一(50)の問題もあり、コンプライアンス違反には神経を尖らせている。中居氏の問題で大変なことになったフジテレビだけでなく、キー局は社員や外部の制作会社にアンケートを実施し、過去にハラスメント被害がなかったか確認している。
フジテレビは女性アナウンサーを伴って接待
「フジの惨状を見て、対外的には『重大なコンプラ違反はなかった』とやっていますが、実際はAのように実名が飛び出している。ドラマ部門でも、気分を損ねて楽屋から出てこない女優や、撮影が押すと途端に感じが悪くなる人気俳優など、スタッフが振り回されたケースは逐一報告されている。何様レベルでパワハラがひどいマネジャーの名前も報告されている」(テレビ局関係者)
こうした“通報制度”によって、芸能プロダクションの行き過ぎた“越権行為”は是正される可能性がある。
本来、タレントを“起用する”テレビ局と、“起用してもらう”プロダクション。理想像はともに切磋琢磨してより良いコンテンツを作ること。しかし長らく芸能界は一部の大手プロダクションが影響力を強め、局の“虎の子”であるキャスティング権にまで口出しするケースが後を絶たなかった。
「とても健全とは言えない。フジの問題では女子アナを伴って大手プロダクションの幹部を接待していたことが報じられた。本来は対等であるべき関係性が壊れ、プロダクションやタレント側の言いなり。それが結果的に末端スタッフへのハラスメントにつながっていた部分はある」(元芸能プロ関係者)
しかしそれも流れが変わりつつある。中居氏や国分のようなトップアイドルですら“一発退場”となる世界。Aの名前も芸能界で広まり始めており、いずれリスクヘッジされるだろう。
前出のテレビ局関係者が話していた“パワハラマネジャー”に至っては
「ここにきてヤバイと思ったのか、悪態をついたスタッフに謝罪して回っている」
という。
やりたい放題やってきた人物は駆逐され、真に努力しているタレントや俳優が報われる時代になってほしいものだ――。
Comments