
開催中の第107回全国高校野球選手権大会で、部員の暴力事案を巡り、広陵(広島)が10日に出場を辞退した。交流サイト(SNS)上では真偽不明の情報拡散や個人を攻撃する悪質な投稿がみられる。正当な根拠がないまま個人を攻撃すれば、刑事・民事上の責任を問われる可能性があり、専門家らは警鐘を鳴らしている。
拡散される情報に追われ
10日に出場辞退を大会本部に伝えた後、兵庫県西宮市内で報道陣の取材に応じた広陵の堀正和校長は「現在SNSなどで配信されている画像や投稿の中には、事実と異なる内容、臆測に基づく投稿、生徒の写真など、関係しない生徒への中傷や加害予告も見受けられる」と語った。
広陵は1回戦を翌日に控えた6日に暴力事案について公表した。今年1月下旬、学校の寮で当時の2年生部員複数人が1年生1人に胸やほおをたたくなどの行為をしたという。被害部員は3月末で転校した。
この問題に関する情報はそれ以前からSNS上で拡散されており、5日午後以降、報道各社が相次いで報道。日本高校野球連盟は5日夜、野球部に対して3月に厳重注意したことを明らかにした。
その上で、当時の報告内容とSNS上で拡散される情報に食い違いがあったため、学校側に確認。その結果、…
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