低気圧や停滞する前線の影響で九州を中心に11日も大雨が続いた。気象庁は未明に熊本県の玉名市と長洲町、早朝に八代市、宇城市、氷川町に大雨特別警報を発表した。命の危険が迫っているとして、最大級の警戒を求めた。長崎県、熊本県では未明に線状降水帯が発生。12日ごろにかけて北―西日本の広い範囲で警報級の大雨が続く恐れがある。
熊本県は災害対策本部を設置し、玉名市、玉東町、長洲町に災害救助法を適用すると決めた。道路の冠水や車の立ち往生の情報がある。JR九州は九州新幹線の運行を始発から取りやめると発表。東海道、山陽新幹線は始発から通常通り運転するという。
気象庁によると、玉名市では午前2時20分までの6時間降水量が370ミリを超えた。平年の8月1カ月分の約2倍で、同地点の観測史上最大になった。他にも記録的な雨量となった地域があり、熊本県などで氾濫危険水位を超えた河川が相次いだ。
気象庁は未明の記者会見で、低気圧や前線への暖かく湿った空気の流れ込みが続くため、特別警報が他の市町村にも出る可能性があると説明した。(共同)
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