豊橋中央が熱唱する「マイハート」 作詞家の願いは 夏の甲子園

Date: Category:速報 Views:3486 Comment:0

開会式で行進する豊橋中央の選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月5日、前田梨里子撮影 拡大
開会式で行進する豊橋中央の選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月5日、前田梨里子撮影

 第107回全国高校野球選手権大会は第6日の11日、2回戦があり、春夏通じて初出場の豊橋中央(愛知)は日大三(西東京)と対戦する。

 豊橋中央の注目ポイントは、グラウンド上だけでなく校歌にもある。

 校歌のタイトルは「星の旅人」。フォークロックのリズムで、「豊橋中央高校 マイハート」という歌詞がある。

 愛知大会では勝利を重ねる中、選手たちが熱唱する姿が交流サイト(SNS)で話題を呼んだ。

 豊橋中央は1924年に愛知和洋裁縫女学校として設立され、57年に豊橋女子高校と名前を変えた。97年に現在の校名に改称し、普通科進学クラスを男女共学化した。

春夏通じて初の甲子園出場を決め、萩本将光監督を胴上げする豊橋中央の選手たち=愛知県岡崎市の岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで2025年7月27日午後6時28分、梶原遊撮影 拡大
春夏通じて初の甲子園出場を決め、萩本将光監督を胴上げする豊橋中央の選手たち=愛知県岡崎市の岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで2025年7月27日午後6時28分、梶原遊撮影

 学校によると、この校歌は共学化に向けた中で新たに作られたという。

 作詞作曲をした一人が、かねとうかずさん(70)。愛知県豊橋市を中心に活動するシンガー・ソングライターだ。

 同校の近くで育ったというかねとうさんは学校から依頼を受け、「学校の周りは小さい時からの遊び場で、(自分にとっての)原風景があった」と引き受けた。

 「マイハート」は、一番入れたかったフレーズだという。

 校歌の歌詞は、最初に作ったものはマイハートを含めて半分が英語にしていたといい、最終的に今の形になった。

 ハートには愛情や友情という意味が込められているとして「人間関係がどんどん希薄化していく中、ハートが一番大事なんだということを伝えたかった。そうした思いを持って3年間を過ごしてほしい」と歌詞の最後に持ってきた。

 かねとうさんは今夏の愛知大会のテレビ中継を見ていたところ、「星の旅人」が流れてきて、豊橋中央の快進撃を知った。

 作詞作曲に携わってから30年近くが経過して大きく注目され、驚きつつも選手たちが歌う光景に心を打たれた。

 「あれでもらい泣きしました。最後のマイハートを叫ぶのを見たら、もう何も言うことがない。ハートを熱くしてもらっている。あれで十分です」

 初出場の球児へ「優勝するまで頑張ってほしい」とエールを送る。

 校歌は二回の攻撃時に流れるが、選手による斉唱は勝った時だけ。甲子園で初勝利を挙げ、選手たちが歌う姿を心待ちにしている。【高橋広之】

Comments

I want to comment

◎Welcome to participate in the discussion, please express your views and exchange your opinions here.