“3世代の夢”果たし2点打 県岐阜商・坂口、次の目標は 夏の甲子園

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【日大山形-県岐阜商】打席に立つ県岐阜商の坂口=阪神甲子園球場で2025年8月11日、西夏生撮影 拡大
【日大山形-県岐阜商】打席に立つ県岐阜商の坂口=阪神甲子園球場で2025年8月11日、西夏生撮影

 第107回全国高校野球選手権大会(日本高野連、朝日新聞社主催)は11日、1回戦で岐阜県代表の県岐阜商が日大山形(山形)を6―3で降した。

県岐阜商・坂口路歩選手(3年)

 七回1死満塁の場面、高めの直球を鋭くセンターに放ち、2点適時打とした。

 好機を逃さず、チームを勢い付けた活躍ぶりに「(県大会では)調子は悪くなかったが、チャンスで打てなかった。甲子園ではしっかりはじき返せて成長できた」と笑顔を見せた。

 祖父の清貴さん(73)と父の輝光さん(43)は、ともに県岐阜商野球部出身。清貴さんは1969年のセンバツに出場したが、夏は県大会で敗退。輝光さんはチームとしては夏の大会に出場したが、ベンチに入ることはできなかった。夏の大会でレギュラーとして活躍することは、3世代にわたる夢だった。

 小学3年~中学3年まで学校から帰ると、清貴さんがほぼ毎日、練習に付き合った。「甲子園に行くんだよ」と励ます清貴さんに「甲子園行く」と応じていた。

 だが、甲子園への道のりは厳しく、けがとの闘いだった。昨秋には腰を痛め、今年2月には顔面骨折。岐阜大会2カ月前の5月には左腕を骨折した。全治3カ月と診断されたが、「諦めることなく、できることをやってきた」といい、県大会2週間前に復帰。県大会1回戦は痛み止めの注射を打って出場し、徐々に調子を上げてきた。

 1勝を挙げ、家族の夢を果たした今、見据えるのは次の目標だ。「ホームランを打つ」と家族に宣言して臨んだ甲子園。「全打席で打つつもりで臨み、ホームランも狙いたい」と誓った。【道下寛子】

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