ヤンキース風→「やんちゃ」色 東大阪大柏原の新ユニホーム 甲子園

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今夏の甲子園大会の開会式で行進する東大阪大柏原の選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月5日、前田梨里子撮影
今夏の甲子園大会の開会式で行進する東大阪大柏原の選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月5日、前田梨里子撮影

 新たな装いで聖地に帰ってきた。第107回全国高校野球選手権大会は第7日の12日に2回戦があり、東大阪大柏原が尽誠学園(香川)と対戦する。米大リーグのヤンキース風のユニホームだった初出場時とは異なる新デザインを着用し、14年ぶり2回目の夏に挑む。

 7月27日に甲子園切符を手にした直後、チームを象徴する珍しい場面があった。大阪大会決勝では名門・大阪桐蔭を延長十回タイブレークの末に6―5で破り、マウンド付近に歓喜の輪が広がった。

大阪大会で優勝を決めた後の胴上げで選手たちに落とされた東大阪大柏原の土井健大監督(手前)=大阪市のGOSANDO南港野球場で2025年7月27日、長宗拓弥撮影
大阪大会で優勝を決めた後の胴上げで選手たちに落とされた東大阪大柏原の土井健大監督(手前)=大阪市のGOSANDO南港野球場で2025年7月27日、長宗拓弥撮影

 ここまでは高校野球でおなじみの光景だが、東大阪大柏原ナインはひと味違った。閉会式を終えた選手たちは土井健大監督(36)を胴上げすると、優しく地面に落とした。

 プロ野球・巨人などでプレーし、2018年からチームを率いる土井監督は「萎縮させてしまうと力を発揮できないので、選手たちにはオンとオフを分けるように言ってきた。まだまだ、ふざけすぎるところはあるが、きょうはいいんじゃないかな。あとでやり返します」と少しうれしそうに笑った。

 今ではチーム一丸で戦えるようになったが、この夏を迎えるまでは全力疾走を怠ったり、自分勝手なプレーに走ったりする選手が多かったという。土井監督は荒っぽい選手たちをまとめるためにチーム作りに苦労してきたという。

2011年の夏の甲子園大会で入場行進する東大阪大柏原の選手たち=阪神甲子園球場で2011年8月6日、後藤由耶撮影
2011年の夏の甲子園大会で入場行進する東大阪大柏原の選手たち=阪神甲子園球場で2011年8月6日、後藤由耶撮影

 選手たちを思うそんな監督の気持ちが、新ユニホームにも込められている。11年の初出場時は白地に紺のピンストライプ。左胸のロゴも含めて、ヤンキースそっくりだった。

 しかし、今春にメーカーの変更もあり、周囲と相談してデザインを改めることになった。土井監督は「従来のものは白で爽やかな感じだったが、ちょっとやんちゃ感を出したくて、私の好きな色でもあったクリーム色にした。縁起の良いユニホームになりましたね」と喜ぶ。

 ストライプなどのデザインは伝統を継承しつつも、襟は選手たちがたくましく見えるように立ち襟とするなど細部にもこだわった。

大阪大会優勝を決め、マウンドに集まって喜ぶ東大阪大柏原の選手たち=大阪市のGOSANDO南港野球場で2025年7月27日、長宗拓弥撮影
大阪大会優勝を決め、マウンドに集まって喜ぶ東大阪大柏原の選手たち=大阪市のGOSANDO南港野球場で2025年7月27日、長宗拓弥撮影

 竹本歩夢主将(3年)は「名門にもユニホーム負けせずに立ち向かっていけるし、ユニホームからオーラを出せたと思う。甲子園で着れば絶対かっこいいなと思ってきたし、みんなのそんな思いが今回の甲子園につながったと思う」と語る。

 14年前は初戦を突破したが、2回戦で敗退。まだ見ぬベスト16入りへ、選手たちのあふれる個性を前面に出して突き進む。【長宗拓弥】

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