米露首脳会談、露側主張の「聞き取り」が目的 停戦合意は否定的

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記者会見する米ホワイトハウスのレビット報道官=ワシントンで2025年8月12日、ロイター 拡大
記者会見する米ホワイトハウスのレビット報道官=ワシントンで2025年8月12日、ロイター

 米ホワイトハウスのレビット報道官は12日の記者会見で、米アラスカ州で15日に予定されている米露首脳会談に関し、トランプ米大統領がプーチン露大統領から「聞き取り」をすることが会談の趣旨だと説明した。その上で、ウクライナが参加しないことから、今回の会談での停戦合意にも否定的な考えを示した。

 会談がアラスカ州の最大都市アンカレジで開催されることも明らかにした。

 レビット氏は会談について「一方の当事者のみが参加する」と述べて、ウクライナは参加しないと説明。停戦にはロシアとウクライナの双方が合意する必要があると強調した。また、「トランプ氏がこの戦争を終わらせるための方法をより深く理解することが会談の目的だ」とし、対面で話し合うことが「最良の指針になる」と語った。

 米側は当初、ウクライナのゼレンスキー大統領も交えた「3者会談」を模索したが、ロシア側は否定的で、米露による首脳会談を先行させる方針だ。

 トランプ氏は、会談でプーチン氏の主張を聞き取った上で、合意が可能かを判断するとしている。会談直後に「ゼレンスキー氏や欧州(主要国の首脳ら)に電話する」とし、将来的な3者会談の開催にも意欲を示す。

 ただ、トランプ氏はロシアとウクライナの「(支配)領域の交換」による停戦を模索する姿勢を示すが、ウクライナは領土の割譲を拒否している。ウクライナの合意なしでは停戦は実現できず、先行きは不透明だ。【ワシントン松井聡】

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