トランプ米大統領が首都ワシントンの犯罪発生率が「制御不能だ」として州兵約800人を派遣し、地元警察を連邦政府の指揮下に置くと発表しました。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「ワシントンの犯罪と大統領の対応」を解説します。
Q トランプ大統領が派遣する「州兵」って何なの?
A 米国で州ごとに編成された軍事組織です。正式名称は「国家警備隊」で、連邦軍とは別の組織です。総兵力は計43万人を超えます。州兵は基本的には州知事の指揮下で、災害対応や州境の警備などの任務にあたります。ただし、米国が外国の侵略を受けたり、連邦政府への反乱などが起こったりした場合、大統領が指揮権を発動できるとしています。
Q ワシントンの犯罪発生率は本当に高いの?
A トランプ氏は、ワシントンの犯罪発生率がメキシコ市や南米コロンビアの首都ボゴタよりも高いと主張しています。しかしワシントン警察の統計では、暴力犯罪の発生件数は前年より減っています。
Q どれくらい減ったのかな。
A 今年の殺人や強盗を含む暴力犯罪の発生件数は、前年同期より552件減って1586件になりました。
Q 犯罪全体の数も減っているの?
A 盗難などを含めた犯罪全体の件数も、前年同期比で7%減少しています。
Q 他の都市でも同じことが起こる可能性があるの?
A トランプ氏は、今後ほかの都市でも同じような措置をとる可能性があると明らかにしています。
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