新規クリニクラウン コロナ禍を経て病院実習奮闘中

Date: Category:速報 Views:2270 Comment:0

入院する男の子に楽器を渡し、一緒に踊るクラウン名「マイン」こと寺崎大祐さん(左手前)=堺市西区の同市立総合医療センターで2025年7月1日、小関勉撮影
入院する男の子に楽器を渡し、一緒に踊るクラウン名「マイン」こと寺崎大祐さん(左手前)=堺市西区の同市立総合医療センターで2025年7月1日、小関勉撮影

 赤い鼻のユーモラスなキャラクターで入院中の子どもたちと一緒に遊び、励ましながら笑顔と安らぎを届けるクリニクラウン(臨床道化師)。新型コロナウイルスの感染拡大で2020年から実質中止していた病院訪問も昨年度から再開。新たにクラウンを目指す研修生が病院実習に奮闘中だ。

 クリニクラウンを病院に派遣する「日本クリニクラウン協会」(大阪市)によると、19年度には全国48病院に288回訪問していたが、コロナ感染拡大中はオンラインが中心になった。病院訪問の再開に伴い、24年は7人のクラウンを新たに認定し、同協会に在籍するクラウンは40人となった。しかし、看護師や会社員などの仕事をしながら活動するクラウンが多く、全国で活動を再開するにはまだまだ人数が足りないという。

 今年は、オーディションに合格した研修生5人が、座学などを終えて6月から実習を始めている。今年の研修生とは別に、20年のオーディションに合格するも、“コロナ禍”でオンラインの研修しかできず、5年を経てやっと病院での実習を再開した研修生で、東京都で会社員をしている寺崎大祐さん(33)の姿もあった。

 7月上旬、寺崎さんはベテランのクラウンと堺市立総合医療センターで病院実習に臨んだ。病室ではコミカルな動きで笑いを誘い、子どもたちから歓声と笑顔があふれた。実習後、「もっと積極的に子どもやスタッフに話しかけて」と指摘を受けた寺崎さんは「得意のジャグリング技を見せるのではなく、一緒に遊んで、子どもたちの記憶に残るクラウンになりたい」。【写真・文 小関勉】

Comments

I want to comment

◎Welcome to participate in the discussion, please express your views and exchange your opinions here.