第20回書圏展・企画展群人α 「自分らしさ」求め40年

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 「創立40周年記念 第20回書圏展・企画展群人α」(17日まで、札幌市民ギャラリー)は、「自分らしさの追求」を掲げたグループの40年間の着実な歩みが、くっきりと刻まれていて興味は尽きない。

 創設者である辻井京雲さんが「『圏』という字には二つの意味がある。ひとつは区域、範囲。もうひとつは輪……書をとりまく文化『圏』とでもいうような。他方、出会いのうれしさ、書を通してのめぐり会い、縁あって集う書の仲間、輪。人を語り、歴史を語り、書を語る輪、和。そんな願いを込めて『書圏』と命名した」と「書圏報」に記している。

 北海道教育大に奉職し、後進の指導に力を注いだ研究者、教育者の面目躍如。が、辻井さん自らの多彩な作風を振り返ると、辻井さんの師、金子鷗亭の「師を否定せよ」という、深々とした教えが浮かび上がる。「自分らしさの追求」を忘れていないか。この難しい目標についての、弟子たちから師への、現在の答案用紙となっているのだろう。

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