
第二次世界大戦中、日本の上空を米軍の爆撃機が飛び交っていた。街は焼夷(しょうい)弾で焼け野原となり、子どもたちは集団疎開した。
沖縄での地上戦、広島と長崎に落とされた原爆、日本各地での大空襲などで多くの命が奪われた。この大戦を通して300万人以上が亡くなったとされているが、正確な犠牲者の数は今も分かっていない。
終戦後、生き延びた人々はがれきの風景を少しずつ発展させ、現在の姿に様変わりさせた。空襲の被害を受けた銀座で、歩行者天国を歩く人々の姿からは、戦中の面影を見つけることが難しい。
終戦後に撮影された写真から、人々が懸命に生き延びた息づかいや、戦後の過酷な状況が浮かび上がる。当時の写真の風景を訪れ、平和の重みを改めて考えた。【滝川大貴】
Comments