ロイター通信は16日、トランプ米大統領がウクライナのゼレンスキー大統領に対し、15日に会談したロシアのプーチン大統領からの停戦に関する提案を伝えたと報じた。ウクライナ軍がウクライナ東部ドンバス地方(ルハンスク、ドネツク両州)全域から撤退する代わりに、ロシア軍が他の地域を含めてウクライナへの新たな攻撃は行わず、戦線を凍結する案だという。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、プーチン氏はウクライナが露側の停戦案を受け入れた場合、ウクライナや他の欧州各国を侵攻しないと約束する文書を作成することも提案している。
一方、ロイターによると、プーチン氏はウクライナ軍がドンバスから撤退しなければ、停戦には応じない意向も示している。ワシントンで18日に予定されているトランプ氏とゼレンスキー氏の首脳会談でも議題となりそうだ。
米メディアによると、プーチン氏が6日に米国のウィットコフ中東担当特使とモスクワで会談した際、ロシア側は停戦と引き換えに、ドンバス地方からウクライナが軍を撤退させることを要求していた。プーチン氏は米アラスカ州であったトランプ氏との15日の会談でも同じ意向を伝えた可能性がある。【米西部ワシントン州シアトル松井聡】
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