「終盤に強い」京都国際が8強入り 持ち味発揮し逆転 夏の甲子園

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【京都国際-尽誠学園】尽誠学園を破り、アルプス席の応援団にあいさつに向かう京都国際の選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月16日、玉城達郎撮影 拡大
【京都国際-尽誠学園】尽誠学園を破り、アルプス席の応援団にあいさつに向かう京都国際の選手たち=阪神甲子園球場で2025年8月16日、玉城達郎撮影

 第107回全国高校野球選手権大会(日本高野連など主催)は大会11日目の16日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3回戦4試合があり、京都代表の京都国際は尽誠学園(香川)を3―2で降した。終盤に逆転し、初優勝した昨年に続き、2年連続でベスト8進出を決めた。準々決勝は19日の第1試合(午前8時開始予定)で山梨学院と対戦する。【資野亮太、山口響】

 「元々終盤に強いのが京都国際」という試合後の小牧憲継監督の言葉通り、粘り強さを発揮し、鮮やかな逆転勝ちを収めた。

 上々の滑り出しだった。一回1死から2番の長谷川瑛士(2年)が中前打で出塁すると、清水詩太(うた)(3年)の中前打と敵失で2死満塁の好機を作る。前の試合2打点と好調の6番・猪股琉冴(同)がセカンドへの鋭い打球で相手の失策を誘い、先制点を挙げた。

 先発のマウンドには、甲子園初登板の酒谷佳紀(同)が上がった。一回は2死から連続で四球を与えるも、後続を右飛に打ち取る。父敏さん(49)が「いつも立ち上がりが悪いので想定内。ここから調子を上げる」と話したように、打たせて取る投球で四回まで無失点に抑え試合を作った。しかし五回は2死満塁から、相手の4番に2点適時打を浴び逆転を許した。

 六回からはエースの西村一毅(3年)が登板。追加点を許さず、反撃の機会を待つ。すると八回、先頭の尾角凌(同)が左前打で出塁したのを皮切りに、2死二、三塁の好機が訪れる。打席に入ったのは3番・小川礼斗(らいと)(2年)。「もっと3年生と野球がしたい」との思いを込めて放った打球は一、二塁間を抜け、二塁走者も還って逆転した。勢いそのままに、九回は西村が3者連続三振で試合を締めた。

 苦しみながらも接戦を制し、連覇に向けてまた一つ殻を破るような勝利となった。

お手製メガホンで声援

お手製のメガホンで応援する秋友ひかりさん=兵庫県西宮市で2025年8月16日午後2時50分、資野亮太撮影 拡大
お手製のメガホンで応援する秋友ひかりさん=兵庫県西宮市で2025年8月16日午後2時50分、資野亮太撮影

 ペットボトルに赤いテープを巻いたお手製のメガホンを手に声援を送るのは、応援団を運ぶヤサカバス(京都市南区)のバスガイド、秋友ひかりさん(40)。チームカラーの赤色で、「一体感を味わいたい」と考案した。昨年も京都国際の応援に駆けつけ、メガホンを手に初優勝を見届けた。「地元が東山区で学校も近いので、感動しました」と振り返る。「京都国際が負けたところを見たことがないので、もちろん連覇してほしいです」と目を細めた。負け知らずの縁起物を手に、熱戦を見つめていた。

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