最年長囲碁棋士 杉内寿子八段が98歳で引退 女性初の九段に昇段

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記者の質問に答える杉内寿子八段=東京都千代田区の日本棋院で2019年3月7日、竹内紀臣撮影
記者の質問に答える杉内寿子八段=東京都千代田区の日本棋院で2019年3月7日、竹内紀臣撮影

 囲碁の日本棋院は19日、現役最年長棋士の杉内寿子(かずこ)八段(98)が20日付で引退すると発表した。98歳4カ月の最年長対局記録を持ち、引退に伴い21日付で女性初の九段に昇段する。

 静岡県出身。1942年にプロ入りし、53年の第2期女流選手権で初タイトルを獲得。91年から女流名人戦で4連覇するなど、タイトルは通算10期。生涯成績は635勝970敗6ジゴ(引き分け)だった。

 96歳1カ月だった2023年4月、十段戦予選で横田日菜乃二段(22)=当時初段=に黒番3目半勝ちし、夫の雅男九段(17年死去)が持つ96歳10カ月の最年長勝利記録に挑み続けたが、横田戦の後は勝利がなく、記録更新は成らなかった。

 最年長対局記録となった7月10日の杉本明八段(52)との王座戦予選は、体調不良のため不戦敗。5月15日、山本正人八段(76)との天元戦予選が実際に打った最後の対局となった。

 杉内八段は「『碁は芸道にして一生の修業』を信条に今日まで励んでまいりましたが、6時間休憩なしの対局は、これ以上無理と判断いたしました。棋士を志してより八十余年、多くの方々にご厚情を賜り深謝申し上げます」とのコメントを出した。【新土居仁昌】

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