新潮社、高山正之氏のコラム終了 作家らへの差別的な内容掲載で

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「週刊新潮」に掲載されたコラムについて語る作家の深沢潮さん(右)=東京都千代田区で2025年8月4日午後4時43分、松原由佳撮影 拡大
「週刊新潮」に掲載されたコラムについて語る作家の深沢潮さん(右)=東京都千代田区で2025年8月4日午後4時43分、松原由佳撮影

 新潮社の週刊誌「週刊新潮」に掲載された元産経新聞記者の高山正之氏による連載コラムが外国にルーツのある人に対する差別的な内容だった問題で、コラムが今週発売の8月28日号で終了することが19日、分かった。関係者によると、高山氏と編集部が協議した結果、終了することになった。

 終了となるのは、2002年に始まった「変見自在」。「名物コラム」(同社)で、連載をもとにした書籍も刊行されている。

 7月31日号で高山氏は、外国にルーツのある作家の深沢潮さんら著名人の名前を挙げ、「日本も嫌い、日本人も嫌いは勝手だが、ならばせめて日本名を使うな」と持論を展開していた。

 コラムで名指しされた深沢さんは8月4日に記者会見を開き、新潮社に対し文書での謝罪と、「週刊新潮」誌上で深沢さんが反論する機会を確保するよう求めた。

 深沢さんの代理人によると、新潮社から12日付で「差別的かつ人権侵害に当たるようなコラムを掲載する考えはなかった」との回答があった。

 その上で新潮社は「深沢様をはじめ多くの方に『差別である』『人格権を著しく侵害する』と厳しいご批判を受ける事態に至ったことはまことに申し訳なく、深く反省しております」と述べたという。

 深沢さん側は、この回答に「『差別的かつ人権侵害にあたる』という認識を持っていないように思われる」などとし、同社に再回答を求めている。

 同社では18年、月刊誌「新潮45」掲載の寄稿でLGBTなどの性的少数者に対する差別的な表現があったとして批判を受け、同誌は休刊した。【松原由佳】

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