7月の参院選比例代表で初議席を獲得し、政党要件も満たした「チームみらい」の党首、安野貴博氏(34)が19日、毎日新聞のインタビューに応じ、政府側から専門領域とするデジタル相などの打診があった場合について「得られるもの、失うものを勘案しながら判断していく」と述べた。また、自民、公明が過半数割れした参院で与党会派入りする可能性について「絶対入るとも、絶対入らないとも言えない。可能性を閉ざすことは考えていない」と述べた。
参院選でチームみらいは、人工知能(AI)を活用した政策立案などを主張した。選挙の結果、参院(定数248)で自公の議席数は計122で過半数に3足りず、自民党内には安野氏を含む無所属議員の取り込みを狙う意見がある。
安野氏は、与野党が拮抗(きっこう)した国会では「無所属議員の判断がキャスチングボートを握る可能性がある。それぞれの議案に是々非々で賛成・反対ができることに価値を見いだしている」と強調。「(会派入りによって)それが失われるなら、相応の得られるものがないと釣り合わない」とも語った。
一部にはデジタル相としての起用を期待する声もあるが「政府側だと、できることの幅も広がる」と関心を示しつつ「どういう条件かによって大分変わる」と述べるにとどめた。
与野党での協議が始まっているガソリン税の暫定税率廃止には、チームみらいも廃止の方向性で一致していると強調。時期や財源などの論点は今後見極めるとした。また消費減税については「景気刺激策としての消費減税は意味がある」としたが、国民負担率軽減を目的とした減税には慎重な姿勢を示した。【川口峻】
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