全国高校野球選手権大会は第13日の19日、阪神甲子園球場で準々決勝があり、県岐阜商が延長十一回タイブレークの末に8―7で横浜(神奈川)にサヨナラ勝ちし、16年ぶりに準決勝に進んだ。
生まれつき左手の指がない県岐阜商の横山温大(はると)選手は右翼手として好守を見せるなど観客を沸かせた。
試合後の横山選手の主なコメントは以下の通り。
県岐阜商・横山温大選手
(終盤の雰囲気は)周りがすごく大歓声で、とても気持ち良くて、野球をやっていてよかったなって思える瞬間でした。
(初回に後方への打球を好捕)ちょっと風が吹いていたんですけど、相手の4番打者で、すごく打球が伸びてきて、思ったより伸びてきた。
でも、食らいついて捕れたのでよかったです。あの流れで、少しチームに勢いがついて、点を取れたかなって思うので、良かったって思います。
(打っては1安打)速い球っていうのを意識していたので、(バットを)短く持って、しっかりシャープに低い打球を打つという意識でやっていたので、逆方向にいい打球が打てたのでよかったなって思います。
周りの評判とかも、やっぱり「絶対横浜」っていうところを覆すぞっていう気持ちで、チーム全体で挑む、チャレンジャーとして来たので、勝ってあんまり実感ないんですけど……。春の王者、ここで倒したのは、すごく大きいと思います。
次も強い相手、しっかり食らいついて、僅差とかになると思うので、しっかり緊張感を持って、明日から一緒に練習から準備していきたいです。
周りを見渡したらいっぱい人がいて、なんか夢のような感覚でしたけど……。しっかりそういうプレッシャーをポジティブ(な気持ち)に変えて、しっかり気持ちを高めて、守備も守ったり、打席に立ったりしていました。
(打席のたびに歓声が送られていた)最後の方の打席は、特にそういうのは聞こえたんですけど、しっかり自分のバッティングをして、集中して打席に入ろうって思いました。
(甲子園への憧れは)自分が一番見ていた時は、金足農(秋田)の吉田輝星選手とか、根尾昂選手の大阪桐蔭の時に見ていた。
今の横浜は、その時の大阪桐蔭のような感じだなって思っていて、絶対倒したいなって思っていて、その王者に今日勝てたのでよかったなって思います。
(勝ち残った)最後の公立高校なので、しっかりその他の公立高校の思いまで背負って、全力でプレーしていきたいなって思います。
(野球を辞めようと思ったことは)高校に入学した時は、あんまりうまくいかなくて。練習とかもなかなか参加させてもらえなくて、苦労していた時が一番……、苦労していたんですけど。
悔しい気持ちを持ちながら練習してきて。今ここでプレーしているのは、なんか……、そうですね、昔の努力していた自分に感謝したいです。
うまくいかなくても、やっぱり甲子園という目標もありましたし、自分はどこまでこの……(左手を見ながら)、この周りのみんなとどこまでできるのかっていうのはまだまだ諦めていなかったので、その思いがあったので、ここまでやれてきたかなって思います。
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