
千葉県佐倉市の印旛沼近くの排水路で19日、東京都内の大学生ら約80人が南米原産の植物で特定外来生物に指定されている「ナガエツルノゲイトウ」の除去活動を始めた。21日まで3日間かけて、水辺いっぱいに繁殖した草を取り除く。
ナガエツルノゲイトウは南米原産の多年草で主に水辺で繁殖するが、農地など陸上でも生息する。茎と根の断片からでも再生するほど生命力と繁殖力が強く、水路を塞いだり、水田でコンバインによる収穫を妨げたりする。県内では1990年に印旛沼で初めて発見され、県北部を中心に広がる。
NPO法人「国際ボランティア学生協会」(IVUSA)は2016年から県内で除去活動をしており、今回は排水路と排水機場の2カ所で実施。大学生たちは、水の中が見えないほど密集しているナガエツルノゲイトウを陸地のブルーシートの上に積み上げた。乾燥後に焼却処分するという。
24年度は同じ場所で12トン分を除去しており、今回も同じ量を目指す。日本大学3年でリーダーの土屋諭史さん(21)は「ナガエツルノゲイトウの問題に関わる人が増えるきっかけの場になれば」と話した。【中村聡也】
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