全国高校野球選手権大会の大会本部は23日、大会期間中の選手の熱中症疑いが24件だったと発表した。前回大会の58件から大幅に減った。暑さ対策のため前回から導入した、午前の部と夕方の部の2部制を拡大して開催されたが、大会本部は「一定の効果はあったのではないか」とした。
24件の内訳は、試合後のクーリングダウン中の発症が5件、試合中の発症が19件。日程でみると、49代表が初戦を終えた第8日までの発生は16件で、全体の67%だった。
2部制は第5日まで実施され、24件のうち8件が発生。午前は3件、夕方は5件だった。
大会本部は減少の要因として、違和感の訴えが早く、ベンチ裏に待機する理学療法士の早めの対処で発症を回避するケースが目立ったと説明した。例年、発症が目立つ各校の初戦の期間の気温が前回より低かった影響も考えられるとした。
また、前回は足がつりそうな選手もカウントするケースがあったが、今大会ははっきりと足がつった選手のみをカウントすることにしたという。
大会本部は「いろいろなことを考え、今後のやり方を決めていく。今回の2部制がベストだとは考えていない」とした。【石川裕士】
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