北朝鮮国営の朝鮮中央通信は27日付の論評で、北朝鮮の非核化に期待することは「あまりにも虚しい妄想だ」と強く批判した。韓国の李在明(イジェミョン)大統領が25日の米韓首脳会談で朝鮮半島の非核化に向けて緊密に協力すると確認したと述べたことに激しく反発した。
トランプ米大統領は李氏との首脳会談で、年内の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記との会談に意欲を示した。だが北朝鮮側は、非核化を目的とした対話には応じられないと繰り返してきた。論評は「国の威信であり国体である核を永遠に手放さない我が国の立場は、絶対不変だ」と改めて強調した。
論評は、李氏を「非核化妄想症にかかった偽善者」などと痛烈に批判。韓国についても「国家の全主権を米国にささげた世界的に唯一無二の政治的貧乏人」などと非難した。ただ、トランプ氏への直接的な批判はしなかった。【ソウル福岡静哉】
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