ドラマに芸人起用、激増中のワケ【山田美保子コラム】

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 【山田美保子のミホコは見ていた!】

 ドラマや映画のメインキャストに人気芸人が起用されて話題を呼んだのは、古くは1986年7月期の「男女7人夏物語」(TBS系)の明石家さんまと片岡鶴太郎。近年は、原田泰造(ネプチューン)、塚地武雅(ドランクドラゴン)、児嶋一哉(アンジャッシュ)、飯尾和樹(ずん)、田中直樹(ココリコ)、角田晃広や飯塚悟志(東京03)、鈴木もぐらや水川かたまり(空気階段)らが多くの作品の重要キャストとして出演し、存在感を見せつけている。

 今期も、「しあわせな結婚」(テレビ朝日系)には金田哲(はんにゃ)が出演。昨年の大河ドラマ「光る君へ」(NHK)で“F4”と呼ばれる公卿を好演した金田だけに、双方の脚本を務めた大石静氏の御指名だったと思われる。

 そして「大追跡〜警視庁SSBC強行犯係」(テレビ朝日系)には丸山礼が英語堪能な情報支援担当者として出演中だ。丸山はNHKのコメディドラマ「ワタシってサバサバしてるから」シリーズで主演を果たしており、今もっとも引っ張りだこの芸人女優と言っていい。

 その丸山や前出の原田ら芸人が多数出演していることで話題を呼んでいるのが大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK)。ザッと挙げると、ひょうろく、そして又吉直樹(ピース)福田麻貴(3時のヒロイン)、サルゴリラ、餅つき職人役で出たクールポコ。などである。さらに31日放送の第33回には、有吉弘行が出演を果たす。同局で「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」をもっている貢献度も関係しているだろうが、いずれにせよ、過去作の中でも芸人率が群を抜いている。

 「最近の芸人は演技ができる」と目を見張っていたのは元祖・芸人俳優の明石家さんまである。多くの芸人を見てきたさんまによれば、近年その傾向が顕著とのこと。特にコントに定評がある芸人は俳優として声がかかる確率が高く、前出の東京03を始め、「キングオブコント」で好成績を残した者の俳優率は高い。

 養成所で演技の勉強もしてきた上、はんにゃの金田のように大河ドラマに出るのが夢で独自に勉強を積んできた者もいる。

 視聴者からしてみると、意外性がある上、高い演技力を見られればチャンネルが留まる。反響を知った後、配信で観る視聴者も最近は多いので、話題性の高いキャスティングは重要度を増している。芸人ではないが、「べらぼう〜」には紅白歌手で、最近バラエティでも頭角を現している新浜レオンも出る。今後の「べらぼう〜」に期待したい。

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