
(講談社・2035円)
「忘れることはなくなること」への対抗
「今から十年くらいあとの話」
柴崎友香の新作『帰れない探偵』は、七つのセクションでできている。そのセクションにはそれぞれ題名が付いていて、独立した短篇を集めた連作短篇集のような形式になっているが、ひと続きの長篇小説としても読める。最初に引用したのは、冒頭に置かれた「帰れない探偵」と題するセクションの書き出しで、その文章を読んだ瞬間に、わたしはもうこの本を読み終わるまで、『帰れない探偵』という小説世界から帰れなくなった。
(講談社・2035円)
「今から十年くらいあとの話」
柴崎友香の新作『帰れない探偵』は、七つのセクションでできている。そのセクションにはそれぞれ題名が付いていて、独立した短篇を集めた連作短篇集のような形式になっているが、ひと続きの長篇小説としても読める。最初に引用したのは、冒頭に置かれた「帰れない探偵」と題するセクションの書き出しで、その文章を読んだ瞬間に、わたしはもうこの本を読み終わるまで、『帰れない探偵』という小説世界から帰れなくなった。
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