ニッスイ、北九州に新工場建設へ 「ギョニソ」など 27年操業開始

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新工場の完成予想図=ニッスイ提供 拡大
新工場の完成予想図=ニッスイ提供

 水産大手のニッスイ(東京)は、魚肉ソーセージなどを生産する新工場を北九州市戸畑区に建設すると発表した。工場の規模や設備投資額は非公表。関係者によると、工場内には見学ブースなどが新設されるという。2026年末に完成し、27年の操業開始を目指す。

 ニッスイによると、グループ会社の北九州ニッスイ(戸畑区)の旧第1工場跡地と、隣接する所有地を活用して建設を進める計画で、北九州ニッスイの新本社工場となる。現在稼働しているニッスイ戸畑工場、北九州ニッスイ第2工場の計2工場は築65年を経過していることから、新工場と宇部工場(山口県宇部市)に業務を移転のうえ閉鎖する。

 ニッスイグループの国内食品事業は、すり身製品・冷凍食品などの製造を強化しており、30年度の売上高を21年度比50%増の2090億円に引き上げることを掲げている。

 新工場では、冷凍の具付き麺のほか、業務用食品や家庭用フィッシュソーセージなどを生産する計画で、人工知能(AI)などの最先端技術を活用した自動化や効率化に加え、創エネ・省エネにより、消費電力の半減や脱炭素化の実現を目指すとしている。

 同社は雇用規模についても現段階では未定としているが、地元雇用の創出や地域社会との連携の維持に向けて北九州市と協議を進めており、市企業誘致課の担当者は「雇用面のほか環境面でも市の方向性と合致している。期待は大きい」と歓迎している。

 ニッスイは、資本家の田村市郎(1866~1951年)が1911(明治44)年、山口県下関市に田村汽船漁業部を創業したのが始まり。その後、「共同漁業」さらに「日本水産」に社名を改めた。30年には戸畑漁港に拠点を移し、トロール漁業や食品加工の工場が設置されるなど、建設予定地とは長年にわたり、深い関わりがある。【橋本勝利】

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