第107回全国高校野球選手権大会は第3日の7日に1回戦があり、埼玉代表の叡明(えいめい)が春夏通じて初めて甲子園に登場する。
埼玉県東部の越谷市に位置する私立校で、前身は1959年創立の男子校、小松原。2015年に共学化して現校名になり、校舎もさいたま市南区から移転した。
学校の所在地は「越谷市レイクタウン」。08年にニュータウン「越谷レイクタウン」が街開きし、日本最大級のショッピングセンター「イオンレイクタウン」がオープン。JR武蔵野線「越谷レイクタウン駅」が開業したエリアだ。
元々、相模町、大成町、東町、川柳町の一部だったエリアが「レイクタウン」という町名に変わった。
男子の硬式野球部は1959年創部で、部員のほとんどが埼玉出身。今夏の埼玉大会では、互いに甲子園初出場を懸けた昌平との決勝を5―2で制し、甲子園への切符を手にした。
男子硬式野球部のほか、男女バドミントン部や合唱部が強化指定クラブとなっており、男子バドミントン元日本代表の遠藤大由(ひろゆき)さんは卒業生だ。
女子硬式野球部は15年の共学化と同時に創部した。元女子プロ野球選手の田中碧(みどり)監督が率い、全国高校女子野球選手権など、女子高校野球の3大大会に出場している。
男子の快挙に田中監督は「女子野球部もいい刺激をもらっている。今までやってきたことを甲子園で発揮してほしい」とエールを送る。
叡明は、越谷市を舞台とする女子高校野球漫画で、アニメ化もされた「球詠(たまよみ)」のモデル校とされており、作中には叡明によく似た校舎も登場する。
越谷では「越谷女子野球の日」というイベントも開かれている。
越谷市教育委員会は7月27日、埼玉大会の決勝に際してイオンレイクタウンでパブリックビューイングを主催したところ、約200人が観戦し、喜びを分かち合った。
越谷市内の高校が甲子園に出場するのは、95年夏の越谷西以来30年ぶりとあり、地元も盛り上がりを見せている。【下河辺果歩】
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